歯と歯茎の境目が茶色くなっているのは虫歯ですか?というご質問をよく頂きます。この写真をご覧くださいね。歯と歯茎の境目が確かに茶色くなっています。多くの方は鏡を見て「あ、虫歯だ」と思われます。そして歯茎と歯の境目の茶色い部分を歯が白くなる研摩剤などでごしごしと磨いてしまったという方はとても多いのです。強く磨き過ぎると歯がしみたりしはじめます。冷たいものや甘いものを口の含んだ時にキーンとしみてしょうがないということってよくあります。目で見た感じでは「虫歯かな」と思われると思うのですが、実はこれは虫歯ではなくくさび状欠損(WSD)と言います。
過剰な力かみあわせ異常により歯の頭(エナメル質)と歯の根(象牙質)の境目に力が集中し歯が欠けたり歯の神経(歯髄)が見えるところまでいってしまうとこんな状態になるのです。かみあわせ異常による歯の症状は原因を探ることが難しくついつい自己判断で虫歯だろう歯周病だろうと考えてしまいがちです。虫歯菌によるものではありませんのでどんなに歯磨きをしても治りません。むしろ、これは、虫歯だと思い込んでしまい強くブラッシングしてしまうことで余計に歯茎が押し上げられどんどんしみるのがひどくなったりします。これは虫歯ではなくくさび状欠損です。
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